CAT端末(信用照会端末)とはどういうもの?

CAT端末(信用照会端末)

クレジットカードの仕組みで既にご説明しましたが、クレジットカードは、消費者(カード会員)クレジットカードを使えるお店(加盟店)、そしてクレジットカード会社の3者による「信用に基づいた後払いの仕組み」です。

 

消費者(カード会員)がクレジットカードを使う時には、保有しているクレジットカードの信用情報が、加盟店とクレジットカードの間で速やかに照会される必要があります。

 

消費者(カード会員)がクレジットカードを提示した際に、加盟店がクレジットカード発行会社へ取引に応じてよいか事前承認を行うことを信用照会と呼びます。

 

信用照会は、英語にするとオーソリゼーション(authorization)で、日本でもカタカナで略して「オーソリ」という言葉は、小売業の現場でごく普通に使われています。

 

この、信用照会、オーソリを取るための通信機器を、CAT端末(信用照会端末)と呼びます。CATは Credit Authorization Terminal の略ですが、小売りの現場では、CAT端末は「キャットたんまつ」と発音されることが一般的です。

 

CAT端末が登場する以前は、カードの凸凹状に刻印された番号や会員名義などを、店員がインプリンタというローラー印刷機械を使って転写していたのです。クレジットカードは今でこそ凸凹状の刻印(エンボス加工)が無いものもありますが、伝統的にエンボス加工されたカードが多かったのは、インプリンタを使って転写していたためです。

 

転写したカード情報は、加盟店からクレジットカード会社に郵送で転送されていました。高額取引時には電話で承認を得るなど、煩雑な手続きを必要としていたのです。

 

CAT端末は日本独自の規格

CAT端末は日本独自の規格

インプリンタを使った手動転写では、加盟店のレジ効率が非常に悪く、これがクレジットカードの普及が進まない一因にもなっていました。

 

この状況を一変させたのが、CAT端末の登場です。今では単体のCAT端末だけでなく、POSレジにCAT端末機能が組み込まれているタイプのものも広く普及しています。

 

 

ところで、実は、このCAT端末は日本独自の規格です。

 

CAT端末は、正確には、NTTデータが運営するCAFIS(キャフィス)と呼ばれる、クレジットカード会社と加盟店間をオンライン回線で結ぶ信用照会システムに接続された端末の総称です。

 

CAFIS(キャフィス)がサービスを開始したのは、1984年で、日本で本格的にクレジットカードの普及が始まったのも、CAFIS(キャフィス)ネットワークに接続されたCAT端末が普及してからのことです。

 

世界標準規格はCCT (Credit Center Terminal)

日本では、信用照会端末としてCAT端末が標準的な地位を占めている一方で、世界標準規格はCCT (Credit Center Terminal)端末と呼ばれます。

 

CCT端末は、各社独自のクレジットカード情報処理センターと接続するものですが、日本ではCCT端末を介してCAFISと接続している信用照会端末も多く存在します。

 

とくに、2002年以降に導入された機種では、ICクレジットカードをPINパッドに差し込み、署名の代わりにテンキーで入力した暗証番号で認証する機能が搭載されているものが多く、FOMAのパケット通信により移動可能なハンディ端末も存在します。

 

CAT端末やCCT端末は必要不可欠な社会インフラ

信用照会端末であるCAT端末やCCT端末は、今ではクレジットカードを円滑に利用するために、必要不可欠な社会インフラとして機能しています。

 

日本のクレジットカードの普及は、バブル期に一気に拡大したと言われていますが、情報通信技術の進歩が、現在のクレジットカード社会を支えているんですね。

 

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